保険営業マンによる営業マンのための成長ブログ

苦節10年。為せば成る!!!日々の所感、学び、マーケティング、書評など

『人生100年時代における生命保険業界の役割について』まとめ⑤生命保険業界の役割:”自分らしく”生きるための安心編

こんにちは。

元売れない保険屋Tです。

 

まとめる能力の低さから6回に渡るまとめになってしまいました。

いよいよ最終回になります。

 

今回は、人生100年時代を”自分らしく”豊かに過ごせるように、生命保険業界がどんな役割をになっていけるかについてです。お客様視点での商品・サービスの創出・提供や付加価値の提供、ひいては社会全体の豊かさを実現するためにどのような取り組みがなされているかが分かります。

 

下記テーマでまとめていきたいと思います。

 

 

 

 

長生き時代の資産形成

人生100年時代という超長寿社会を自分らしく豊かに過ごすためには『お金』が非常に重要なファクターとなってきます。

 

長い人生を豊かに過ごすためにはどのような事が出来るでしょうか。

◇現役時代の資産形成フェーズ

 昨日の記事でもあったように、現在は保険商品も多様化・複雑化しています。また、保険商品だけではなくその他の金融商品や、iDeCoやNISAなどの国の制度も活用した資産形成の手段があります。

 

hokenman.hatenablog.com

 

このように選択肢が無数にある中で私たちは自分の価値観や状況に適した商品・制度を選択したり、組み合わせていく必要があります。

 

その中で、資産の安全性を重視する日本人の国民性と、金融リテラシー教育醸成までに時間が掛かることを鑑みると、生命保険会社各社が提供する年金保険も選択肢としての重要性が増していくことが考えられます。

 

もちろん、このようなニーズに応える商品は年金保険だけではありませんし、年金保険と言っても①運用方法、②受取開始期間、③受取機関の選択(確定年金or終身年金)など選択肢はかなり多いです。

 

何で運用するかなど金融リテラシーが絡む部分ですし、受け取り方は価値観によっても異なってきます。

 

◇高齢期のライフコースによる選択肢

現在、労働生産人口の向上を狙って在職老齢年金の改定や、年金受給開始年齢の任意繰り下げの延長が行われようとしています。

 

老齢年金の繰り下げについては最大75歳までの延長が予定されており、75歳から受給開始とした場合は65歳から受給した場合の84%増しで年金を受け取ることが可能になります。

 

しかし、繰り下げ需給するかどうかは個人での判断となりますので、その時の健康状態や考え方によって自分で決めることになります。

 

現役時代の価値観の多様化と同様に、老後にも様々な選択肢がある時代になってきました。先述した年金保険の使い方として下記2つが挙げられます。

つなぐ年金

f:id:hokenmanT:20200429141032p:plain

 

公的年金の繰り下げ受給により、定年後の所得減少が起こることが考えられます。その際に年金保険を確定年金(受け取る期間を決める)で受け取ることで、収入減少を補う『つなぎ』として活用をするという選択肢があります。

 

上乗せ年金

f:id:hokenmanT:20200429141038p:plain

 

また一方で、年金保険は終身年金という受け取り方が可能です。

実際のデータでは終身年金として受け取っている方は3%しかいません。

 

理由はいくつかあると思いますが、金融リテラシーの向上・長寿化・年金額の減少を鑑みると上乗せ年金としての受け取りは今後増えていくのではないかと考えられます。

 

ヘルスケア分野での取り組み

人生100年時代を自分らしく豊かに過ごすには、『お金』も重要ですが『健康』も必須となります。

 

保険業界は人の健康状態と深くかかわりのある商品であるため、ヘルスケア分野においても大きく貢献ができるのだと思います。

 

実際の取り組みを簡単に見てみます。

 

◇健康増進型商品・サービスの提供

 近年、健康診断結果に応じて保険料が割り引かれたりキャッシュバックされる商品があったり、ウェアラブルバイスと連携し健康への意識の高まりが保険料等に反映される等、健康意識を高めるためにインセンティブを与える商品が増えています。

 

また、一方で健康状態の維持・促進を促すためのアプリや、健康ステータスい応じた商品・サービスの割引などを生命保険業界として促進し各社が社内外に向けて取り組んでいます。

 

◇ヘルスケアデータを活用したコンサルティング

 また保険会社は、保険契約引き受けの際に得られる健康・医療データや、それに基づき提供する健康増進サービス利用先から得られるデータなど、膨大な量のビッグデータを蓄積していく事が可能です。

 

f:id:hokenmanT:20200429141042p:plain

 

このデータをうまく活用して人々の健康・医療・介護に関して連続的なサービスの提供と情報提供を実施していくことが模索されています。

 

その他支援

また、それ以外にも下記のような支援活動を生命保険業界の役割として位置付けていきます。

認知症の予防と共生へ

今後認知症患者が増加していくため、①知る・理解する、②備える、③予防する・早期発見することが重要となってきます。

 

その中で、①正しい情報提供を実施し、②軽度による自覚がない場合や認知能力の低下による請求不能に対して指定代理請求人やご家族との連携を深めることで経済的保障を提供し、③予防・早期発見に向けたサービスの提供を行っています。

 

実際、相続対策を実施する際など、認知症についてもしっかりと対策を打つ必要がありますので、今後重要性は増すばかりです。

 

◇介護支援

 介護を保障する商品のみならず、契約者様向けに様々な下記のようなサービスが提供されています。

  • 介護相談に関するサービスの提供
  • 介護施設等の紹介・利用サービス
  • 介護や日常生活に関するお役立ち情報の提供
  • 医師・臨床心理士等のメンタルケアサポートサービス
  • 警備会社と連携したセキュリティサービス

子育て支援

少子高齢化社会における出産・育児に対するサービスも実施しています。

例えば、保育所と企業・従業員の仲介や、子供たちの放課後を地域で支える仕組みづくりなどを実施しています。

 

また保険商品として学資保険や、近年では出産・不妊治療保険などの商品も開発されています。

 

◇高齢者保護・利便性の向上と人口減少地域でのサービス維持

高齢化社会において、高齢者保護を目的にジェロントロジーという分野の考え方を取り入れています。つまり、長寿社会においては、高齢者の認知機能・心理特性をよく理解したうえで金融サービスの提供等を行っていく事が求められています。

 

具体的には、①デジタライゼーションによる利便性・即時性の向上と、②利便性の向上により空いたリソースによる丁寧な対応の強化です。

 

WEB完結できる手続きを拡大したり、RPA活用による事業活動の効率化を実施し、保険会社内の資源再配分を強化することで、高齢者や人口減少地域におけるサービスの維持・強化が図られています。

 

まとめ

 かなり長きに渡り資料をまとめてきました。

日本はまもなく超高齢社会となっていきます。

 

そのような環境変化の中、社会的な課題を解決するために自分たちに何ができるのかを考えていかなくてはなりません。

 

保険業界としての目指すべき方向性は本資料に示されているので、時代の変化に我々営業マンも適応していく必要があります。

f:id:hokenmanT:20200429141057p:plain

 

今回まとめてみて、個人的には認知症関連のことは相続絡みの案件のとき以外はあまり意識しておりませんでしたが、今後はかなり大きな問題となっていくのでしっかりと対応できるようにしていきたいと感じました。

 

大きな流れを知ることで、今自分に何が必要かを確認する良い機会になりました。