『人生100年時代における生命保険業界の役割について』まとめ④生命保険業界の役割:”もしも”の安心編
こんにちは。元売れない保険屋Tです。
前回は生命保険業界の役割の中で”わかる”安心についてまとめました。
多様性の時代で、個々人に”自分モデル”で人生設計を行い、自分自身に必要な備えが”わかる”ことが出発点でした。
今回は、保障を提供するという生命保険本来の役割についてまとめていきます。
保険マンとしては一番基本的な部分なので最低限知った上で自分自身の考えを持っておく必要がありそうです。
生命保険商品の変遷
生命保険商品は時代のニーズによって変化してきました。
元々は死亡保障がメインでしたが、平均寿命が伸びていくに従い老後への貯蓄のニーズが生まれていきました。
高齢化が進展することにより保障の長期化や医療や介護、年金へのニーズが高まりました。保険の商品もニーズの幅と共に多様化していきました。
一方で、商品も複雑化したので2010年代には商品のわかりやすさへのニーズが高まり、同時にダイバーシティも進みました。保険商品はこの頃からパッケージ型の商品よりも単品での商品開発が進むと同時に保障のラインナップも拡充していきました。
人生100年時代が到来し、技術の進展や社会の成熟により多様な生き方ができる時代になったので、より一層分かりやすく多様なニーズを満たすことができる事が保険商品にも求められています。
近年の保険商品の開発状況
医療保障
医療技術の進歩に伴い、入院の短期化が進み自宅での療養が増えています。保険商品としても元々は入院1日に対していくらという保障がメジャーでしたが、近年は入院一時金という形でまとまったお金が保障されるものが増えています。また在宅療養費の保障商品が開発されています。
一方で、持病があっても保険に入れる”引き受け基準緩和型”という商品も増加傾向にあります。
がん保障
がんについても入院日数の減少、医薬品の開発、早期発見技術の進歩により、昔とは異なる商品の開発が進んでおります。
元々は入院日数が無制限で保障されるものががん保険の主流でしたが、近年では上記の理由から①通院費の保障、②抗がん剤治療の保障、③上皮内新生物への保障範囲の拡充が行われています。
特に、近年はがんゲノム医療が進められており、オプジーボなどの医薬品の開発も進んでいるため、抗がん剤治療を保障する商品にも注目が集まっています。
がんは、治るがんが6割、治らないがんが4割と言われています。治療方法も常に研究されており、次々と新しいものが出てきますので保険商品も時代とともに進化しています。
自分がどのような状態になったときに保険があると助かるかをしっかりイメージして商品を選定していく必要があります。
介護保障
100年時代を生き抜くためにはしっかりと考えておかなければいけない分野です。保険業界としては、要介護・要支援状態の低い段階から給付金を受け取れるタイプが開発されています。
また、介護については今後ますますケアしていく必要がある分野なので目が離せません。こちらも自分の価値観に合うタイプの商品を選定していく事が重要です。
生活習慣病保障
先日投稿した①環境変化の疾病構造の変化でも触れたとおり、近年では生活習慣病による死亡が増えていると同時に、生活習慣病は罹患すると完治は難しいのに長期間生存することが多々あります。
そのため従来の医療保険では保障されないことがあるため、この分野の商品も各社開発が進んでいます。
また、生活習慣病は名前の通り生活習慣から来ますので、複数の疾病を併発するリスクもあるため、それらの疾病をまとめて保障するタイプが主流となっています。
就業不能
生活習慣病による就業不能もそうですが、近年では精神疾患による就業不能も増えています。就業不能状態になると、収入減少や治療費の増大という問題が出てきますので、現在各保険会社はかなり力を入れて開発を進めている状況です。
多様な保障の提供
保険会社の責務として保険金や給付金による有事の時の金銭的保障の提供はもちろんありますが、それだけに留まらず市場サービスとお客様の間に立ち多様なサービスを提供してくことも目指すべき方向として示されています。
保険と関連の深いヘルスケア・介護・認知症・高齢者支援・育児等の市場サービスをお客様のニーズに合わせて適切に提供していく事が求められています。
実際、医療・がんの相談サービスや、お客様の生活に関わるサービス、介護等に関する相談サービスなどをお客様向けに提供している保険会社にはあります。
我々営業マンも各社がどのような取り組みをしているかを把握し、お客様の状況に合わせて案内できるようになる必要がありそうです。
恥ずかしながらここの部分については現状勉強不足です・・
お客様が無料で使えるサービスも沢山あるのは知っているのですが、こういう流れを踏まえて各社サービスを提供していると思うので、商品内容を把握すると共にこういったサービス面の勉強もしていきたいと思います。
まとめ
時代の流れとともに変わってきている保険商品のトレンドと近年の商品開発について、これから保険会社が目指すことを見てきました。
過去を知り、現在を見て、未来を考える。
いい機会になりました。
次回は”自分らしく”生きるための安心についてまとめていきます。